依然問題が多い看護業界の現状について

看護師は患者のケアに携わる重要な仕事ですが、看護業界全体の問題である人手不足が多いのも否定できない事実です。
看護師は仕事の性質上、長時間勤務や休日出勤が多く、何週間も続けて仕事に従事するケースは決して珍しくありません。丸一日寝ずに仕事を続けることもあるので心身の疲労が溜まりやすく、看護師自身が体調不良に陥るおそれがあります。
特に子供がいる世帯は家族と過ごす時間を取ることが難しいことから、離職する割合が独身の人よりも高い傾向にあります。

収入については勤務時間が長いことから比較的多いとされていますが、それでも個人のキャリアに左右されるのが実状です。役職に就いている方が、より高収入になります。

看護師のキャリアアップは専門医療に関する試験を受けて合格するのが一般的な方法ですが、多忙な中で勉強を行うのは決して容易ではありません。心療内科や保育園など、時間の余裕が比較的多い職場に転職する方法もありますが、医療の専門的な経験を積むのが難しくなる問題もあります。

看護師としてのスキルと収入を秤にかけて選ばなければならない状況になりやすいのも、看護業界が抱える問題と言えるでしょう。
人手不足を解消するために高待遇で雇う医療機関が増えていますが、多忙な仕事というイメージから期待されるだけの人数を確保できていないのも事実です。年齢を理由に退職した人を再雇用する動きもありますが、経験が豊富な一方で加齢による体力の低下が問題視されています。